リンパというと「リンパマッサージ」を連想される現実。
これはマッサージという言葉が市民権を得ていることですね。
公認インストラクター養成講座の初日でよく話しますが
私たちは油断すると手段と目的を混同します。
例えば、
「綺麗になる」目的のために「痩せる」手段を選んでいるのに
いつのまにか「痩せる」ことが目的にすり替わってしまう。
そうすると痩せるためにカロリー制限が目的になるので
中には摂食障害になってしまう人が出てきます。
また、「痩せる」ことが目的になった人は
綺麗じゃなくても、とにかく痩せなきゃと
様々なダイエットや激しいトレーニングに励むようになります。
このような例は枚挙に暇がありません。
マッサージについて改めて考えてみましょう。
実際には何のためにマッサージをするかというと
「筋肉を緩めるため」なんですね。
硬くなっている筋肉を揉みほぐして「柔らかく」する。
凝っているツボを押して揉んで「柔らかく」する。
柔らかいという現象は「筋肉がほぐれて体液循環が順調」な
状態を表している。
とすれば、マッサージをしなくても筋肉が柔らかくなれば
マッサージの目的は達成している訳です。
しかし一般の人は「マッサージ」そのものを目的にしてしまって
逆に体を不調のままに放置していることに気づいていません。
これはとても残念なことです。
私はマッサージを否定はしません。
むしろ正しいマッサージは推奨する立場です。
ただ、マッサージという言葉が包括する多くの世界観に
間違っている部分があることもまた現実です。
リンパは揉んで良い臓器ではないことを知って欲しいと思います。

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