小さなお子さんをもつ親御さんへ
子ども特有の病気の一つに
「アデノイド肥大」があります。
先日、息子さんのアデノイドが大きく
痛みや睡眠障害があるということで
ドクターから切除手術を提案されている
ご家族から相談を頂きました。
アデノイドはリンパ組織なので、できれば
切除は避けた方が良いのは当然ですが
肥大による呼吸障害や痛み
また炎症の拡大や滲出性中耳炎により
難聴になる危険性もあるため
症状の重さによっては
切除を余儀なくされる場合があり
小さな子には負担の大きい選択です。
なので不安に思ったご両親が
相談に来られたのでした。
私も一人息子が幼稚園児の時に
「滲出性中耳炎」になって
耳に溜まった膿を出すために
鼓膜に穴をあける
小さな手術を受けさせた事があります。
「お母さん、しっかりつかまえて!」と
看護師さんから言われ、
麻酔の無いまま
恐怖で泣き叫び、逃げようと暴れる息子に
「大丈夫だよ!」
「頑張るんだよ!」
「良い子だね!」
と必死に励ましながら
体をぎゅ~っと抱きしめることしか
出来ませんでした。
しかし一回の手術で済むことはなく
穴が閉じた鼓膜にチューブを入れ
浸出液を排液する手術をしたりして
本当に気の休まらない日々が
ありました。
なのでアデノイド肥大に対する
不安が深く理解できます。
両親と一緒にきた彼はまだ小学生。
でもリトルリーグでがんばって
休日返上で野球を練習しているとのこと。
体をみると頸と肩、上腕部、背中、腰の
筋肉が異常なほど強く緊張しています。
呼吸は鼻がつまり気味なので
必然的にときどき口で息をしています。
口呼吸をすると空気が咽頭に触れるので
雑菌がついて炎症がおきたり
乾燥して咳が出やすくなったりします。
しかし、だからといって
口を閉じるように無理強いしたり
鼻が通るように点鼻薬や抗アレルギー剤を
投薬したりするのはナンセンスなのです。
解消すべき問題は
どうして鼻が詰まるのかという
命題であり
そのためには何をすべきか、です。
詰まった鼻を見るのではなく
なぜ詰まるのか?
どうしたら詰まらなくなるのか?
正しい知識を学んで
正しいケアを受けられる環境をつくる事です。
「原因と結果は違う場所にある」
続く

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